介護の感性、研ぎ澄ませていますか?
私のアクティビティケアの師である元看護師のプランティングフラワー開発者・長瀬が随分前にこんなことを書いていました。
『介護の感性』なんて言い方が当てはまるかどうかわからないが、より良い介護を探す力のようなものがあるかないかで大きな差が出るように思うのです。
そういう力のある人が職場にどれだけいるかで、介護の質は変わると思う。
たとえば、私が介護の質を感じた場面。些細なことだったり常識じゃん、と言ったことまでいろいろだが列記してみたい。
・おしぼりと清拭タオルの絞り具合
細かいことですが大事です。水気の多すぎるお絞りを出すのは、実際それを使ったことがない人。不快なものです。また、固く絞りすぎの清拭タオルは汚物を拭き残します。
・お茶をプラスティックのコップにいれて出す
家でそんなものでお茶を飲む方はいないでしょう。お茶は瀬戸の器でお出しすべきです。ちゃんとした暮らしをしてきた方が、施設でそういう対応をされたら、さぞ傷つくと思います。
もちろん、もてない方は柄のついた軽いコップでお出ししますが・・・
・着衣の介助をするとき、上と下から同時に着せること。また、両方の靴を同時にはかせること。
介助者が2人いると、時間の節約でやりがちなこと。でも、その行為は、人形に着せているような、受ける側の人格に敬意を払っていない様な気がする。
・お茶を手に持ったまま出す。
忙しいし、日に何回も出すのに、いちいちお盆に入れてなんかいられないと思っていました、私も。だが、外部の人から、失礼なやりかただと指摘され改善しました。それが身につくと、手盆では出せなくなりました。
・食事介助時、刻みやミキサーだったりすると、おかゆに混ぜて食べさせること。
もちろん、そうしないと食べない、食べられない方もいますが、介護者の独断でそういう食べ方を押し付けてはいけないと思う。
思いつくまま書いてみたが、異論もあるかもしれない。
私自身も、介護の感性を研ぎ澄ませて行かなきゃ、と自戒している朝です。